フセイン・チャラヤン展

こんにちは。マチルダです。

昨日、東京都現代美術館にて開催中の「フセイン・チャラヤン ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅」という企画展を観てきました。

フセイン・チャラヤンは1995年にロンドンでのコレクションデビューを果たして以来、2002年以降はパリでのコレクション発表を続けているファッションデザイナーです。トルコの南方にあるキプロス島の出身ですが、幼い頃にイギリスに渡り、ファッションに関してはロンドンの名門、セントラル・セントマーチンズで学びました。

今回の展覧会でもその作品を見ることが出来ますが、セントマーチンズの卒業制作では、土の中に数ヶ月間埋めた腐敗したドレスを元にした作品を発表し、大きな話題を呼び、ハイファッションブランドのセレクトで有名なイギリスのブラウンズとの契約が決まったそうです。

ファッションとアートの領域を境目なく行き来しながら、独自のクリエイションを行っているデザイナー兼アーティストというのが、私が感じるチャラヤンの印象です。

2007SSコレクションで発表された、LED内蔵で妖しく光るドレスや、機械仕掛けで服のデザインが変化する作品は、とても衝撃的でした。
某動画サイトでその動画をみつけましたので、お時間がある方はぜひご覧ください。
フセイン・チャラヤン 2007 SS COLLECTION
http://www.youtube.com/watch?v=-oTIhmC-5FM&feature=related

以前、同じく東京都現代美術館で展示されていたチャラヤンの作品や、2007SSのコレクションの動画を見て、非常に興味を持ったので、今回の企画展もとても楽しみにしていました。


私は仕事柄、チャラヤンのコレクションを毎シーズンチェックしていますが、ここ数シーズンはアーティスティックな面が抑えられ、どんどんリアルクローズに傾倒している印象があります。
それも昨今の世界的な経済不況や、それに伴うファッショントレンドの変化を思えば、当然の流れかもしれません。
でも、やっぱりチャラヤンには何か特別な、アっと驚くような仕掛けのあるファッションを期待してしまいます。

今回の企画展では、1994年〜2009年までに発表されたコレクション作品の一部や、映像作品、インスタレーションなどを観ることができます。
映像作品というものもチャラヤンのクリエイションにおいては欠かすことのできない要素のようです。カルト要素の強いシュールな作品が多いので、好き嫌いは分かれるタイプの作品だと思いますが、約25の小さなスペースごとに分かれた空間にはそれぞれに異なる世界観、同時に共通する信念のようなものが感じられ、私はとても楽しませてもらいました。

会期の長めなので、興味を持たれた方はぜひ、足をお運びください。


Hussein Chalayan  From fashion and back
フセイン・チャラヤン ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅
東京都現代美術館
会期:2010.0403 – 06.20
↓企画展のオフィシャルサイト
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/113/