甘く懐かしい少女時代へ

プレール代表の栗山志明です。


「少女時代」と聞くと、クロエのパフスリーブを思い出してしまいます。


2006年春夏にパリコレで、クロエは「初恋」をテーマにノスタルジックで可憐な少女スタイルを発表しました。そして、2010年春夏コレクションではマーク・ジェイコブスやアントニオ・マラス、バレンチノといったメゾンは、新しい時代のロマンティシズムというか、透明感があって儚げなガーリースタイルを発表しました。また、サンローランやシャネル、ミュウミュウはより直接的なガーリースタイルを花やフルーツのモチーフを使って表現しました。


昨年までの80年代を基調とした「強さ」「戦う戦士」「プロテクトファッション」といったイメージとは正反対のトレンドの台頭といえそうです。この不況の時代を強く、たくましく、ポジティブに生き抜こうとする女性はどこに行ってしまったのでしょうか。戦うことに飽きてしまったのか、戦いに負けてしまったのか分かりませんが、とにかく、次は甘く懐かしい少女時代への回帰が重要なテーマとなりそうです。そうなると純真な白、クラシカルなコットンレースや花柄のプリント、トランスペアレントな素材とセピアムードのカラー、こんなイメージで独自の世界観が発揮できるブランドが表れて欲しいものです。