映画「ファッションが教えてくれること」


今週のブログ当番ではないマチルダです。
イレギュラー更新、失礼します。


アメリカ版VOGUEの名物編集長、アナ・ウィンターに密着したドキュメンタリー映画と聞き、これは絶対に見たいと思っていた映画を先週末に観に行きました。


アナは、映画「プラダを着た悪魔」の編集長のモデルとされた人物としても有名ですね。
日本のファッション雑誌でも度々「ファッションチェック」のページで見かけますよね。
ファッション業界において、彼女の影響力・発言力は絶大。
噂によれば、世界的な有名デザイナーでさえ、コレクション発表前のアンのひと声でデザインやスタイリングを変更するというような逸話もあるとか。


あのコワーーイ編集長を地で行く(?)アナってどんな人?
そしてアナのビジネスの現場ってどんなかんじ??と、興味津々。。。。


映画では、主にアメリカ版VOGUE 2007年9月号の企画から発行までの5ヶ月間の様子を追っています。


9月号はファッションの新しいシーズンが始まる特別な特集号ということで、気合いの入り方が違うのだとか。


そんな重要な9月号が完成するまでの、アナを取り巻くビジネスの現場や、ほんの少しのプライベートなシーンを観ることが出来ます。


華やかな憧れの世界とも言える、ハイファッションの現場。
企画提案のためにエディターごとに集められた、有名ブランドのコレクションがズラリと並ぶ社内のラック。
企画のプレゼンを受け、アナはほとんど表情を変えることなく、バッサバッサと決断を下します。


撮影現場には有名モデルと一流カメラマン。
うっとりするようなファッションフォトが生まれる現場のライブ感。


デザインルームとおぼしき室内の壁には、9月号のファッションページを組み立てるためのミニサイズのレイアウトフレームが並び、撮影された画像がはめ込まれています。
この部屋をアナが度々訪れ、撮影の進行状況をチェックし、撮影済みのカットをここでもバッサバッサと「採用」「ボツ」と振り分けていきます。


この映画の裏主人公とも言えるのが、クリエイティブ・ディレクターのグレイス・コディントン。アナがアメリカ版VOGUEの編集長に就任した1988年以来、共にVOGUEを作り上げてきた彼女のドラマもこの映画の中のみどころ。
さらに、余談ですが、私は映画を観た後で彼女の年齢を知り、ビックリしました。


私は途中、グレイスに非常に感情移入してしまい、うっすら涙してしまいました。そして、映画の最後で語られたアナのグレイスに対する思いにも、また。。。


映画の中では、何人かのファッションデザイナーも登場します。
特にフィーチャーされているのがThakoonのデザイナーであるタクーン・パニクガル。私もThakoonは気になるブランドのひとつですが、2004年のデビュー以来、あっという間に世界的な人気を獲得した若きデザイナーと、アナのやりとりも興味深かったです。


それから、コレクションの発表前にアナがアトリエを訪れ、コレクションをプレビューするシーンも面白かった。面白いと言うか。。。。。胃が痛くなるような?
Yves Saint Laurentのデザイナーであるステファノ・ピラーティや、ジャンポール・ゴルチエとのやりとりが、特に。。。。


公開映画館が限られていますが、ぜひ、ファッションに興味のある方は観て損のない映画ですよ。


「ファッションが教えてくれること」公式サイト
http://www.fashion-movie.jp/