「和」ごころ

たまです。
前回の「骨」展Bonesから一転。今回は、江戸東京博物館で開催された「写楽_幻の肉筆画」展に行って来ました。江戸博のある両国の駅に降り立つと不思議と「和」気分が高まりませんか?その理由の源であろう国技館を横目にいざ写楽


ギリシャのコルフ島というあまりなじみのない場所に国立コルフ・アジア美術館があり、そこには19 世紀末から 20 世紀初頭にかけて、ウィーン駐在ギリシャ大使のグレゴリオス・マノス氏が購入した 1 万点以上におよぶアジアの美術品が所蔵されているそうです。今回はその中から未だ謎の多い絵師、東洲斎写楽の肉筆画が江戸博にやってきたのです。


作品名は「四代目松本幸四郎加古川本蔵と松本米三郎の小浪」。本蔵の手の小物色と小浪の半衿の色合わせが絶妙。扇面なのでサイズは小さいですが描かれた歌舞伎役者の生き生きとした表情がとても印象的な作品でした。

そして浮世絵といえば美人画喜多川歌麿の「風流六玉川」、菊川英山の「風流夕涼三美人」。
今回の展示物は状態のよいものが多く、それぞれの着物や帯の文様、髪の毛の一筋に至るまでとても緻密で繊細に表現された作品を数多く鑑賞する事ができました。


女性の艶やかな魅力はさることながら着物の文様や背景の掛け軸の図案などで「これは早春」、「これは晩秋」などと季節を想像するのはとても楽しく、日本の四季の魅力を再認識。
さらに色に焦点を当ててみると、裾からのぞく襦袢と着物の絶妙な配色や惚れ惚れとするような粋な黒の使い方に感動!



「和」がブームになってからは日本美術の展示会などには必ずといっていいほど若い女性の和装姿を見かけるのですが、今回もいらっしゃいました。背の高いショートカットヘアの20代後半と思しき女性。大柄の市松模様がとてもよく似合っていました。ちなみに市松模様は江戸時代の佐野川市松さんという役者さんが舞台で着用して流行した文様だそうです。


最近は着物のリサイクルショップをよく見かけるようになりました。手軽にそして手頃に着物を生活に取り入れる事が出来るようになったのではないでしょうか?シーンによって装いを変える。ましてや和装となればさらに楽しさが増すように思います。


最近、私自身も「これは和装にも合う」という理由で購入したバッグがあります。いつ着物を着てそのバッグを持つか。その時は腰巻ではなく「ふんどし」を着用してみるのもいいかなと少しだけ思います(ふんどしについては9月7日のマチルダさんブログをご覧下さい)。いろいろと想像するだけでワクワクです。