効率化されたセレクトショップ

こんにちは、安部です。


お金のない学生時代(今もないですが。。。)、私はアウトレットによく洋服を買いに行っていました。セレクトショップのアウトレットには、お宝が埋もれていたからです。


セレクトされたブランドの洋服を定価で購入すると高いのですが、アウトレットであれば半額程度で買えるので、手が出しやすいのです。セレクトされたブランドはオリジナルの商品より価格が高く、変わったデザイン・柄であったりすることもあるので、プロパーの店頭では売れ筋にはならないかもしれないけれども、店舗においてはメリハリをつけたり感度を上げる役目があったりします。このような商品を処分するために、アウトレットは活用されてきたのです。しかし、最近、アウトレットに行くと、以前まであったようなセレクトされたお宝アイテムが減ってきているように思えます。


このことの理由は、セレクトショップを運営する企業全体でセレクトアイテムのバイイングが減ったためかと思っています。理由としては、バイイングした商品は自主企画(オリジナル)の商品よりも原価が高くなりがちなので、利益を取りにくいということ。そして、その背景には、消費者の財布の紐が固くなったので、価格対応を意識したMD政策があるのでないかと考えます。または、環境の不確実性が高くなったので、在庫リスクを圧縮したとも言えます。


私個人的には非常に悲しいのですが、そのようなセレクトされたブランドがアウトレットに求められているのかというと、確かにメインにはなりませんからね。効率化も必要ですが、セレクトショップはあくまでもセレクトしてなんぼの世界なので、マーチャンダイジングに余裕やバッファは必要だと思うのです。お客さんはプロパーの店舗ではエッジィなブランドや商品を紹介してもらいたいものです。